EC-CUBEの新バージョン2.11がリリースされて3ヶ月程度経ちました。それまでのバージョンに比べて、さまざまな改良が行われた新バージョンです。公式サイトでは主な改良点として以下の3つが紹介されています。
1.高速化を実現
EC-CUBE 2.11ではデータベースの構造やクエリの見直しなどによって大幅な高速化が実現されているようです。公式サイトによると、EC-CUBE 2.4.4に比べると最大で60倍の高速化が実現されているとのことです。これまで数万点規模の大規模サイトではサイトの重さがネックになり、そのための改良を独自に行う必要がありました。
(MySQL5.1.X、EC-CUBEクラウドサーバ、1万点の商品を登録した場合)
2.新機能の追加
前バージョンでは携帯電話(ガラケー)用テンプレートはデフォルトで付属していました。今回、新しくスマートフォン用のテンプレートも追加されました。最近はスマートフォンの機種も増え、これからスマートフォンが中心になっていくのは間違いありません。
また、これまでは物販専用だったEC-CUBEですが、新バージョンからダウンロードコンテンツの販売が可能になりました。購入した商品はMYページからダウンロードするようになっています。
その他に、1回の購入に対して、複数の配送先を指定できる機能も追加されましたし、フロント側ページや管理画面ページのデザインも新しくなり、HTMLのソースも見やすくなりました。
3.拡張性の向上
データベースアクセスの大幅な見直しや、冗長なプログラムコードの整理、管理画面のXHTML化などの改良がなされ、拡張性も良くなっています。
さて、本題に戻りますが、デザインをする側としては、上でちょっと触れたようにフロント側のHTMLが一新されたことによって作業効率もだいぶん向上したように思えます。テンプレートの基本的な構造は変わっていませんので、これまでのノウハウ等も使えるのではないでしょうか。
ただし、テンプレート内で使用するSmartyタグにも変更が加えられており、前バージョンのままでは動作しないことがあるので注意が必要です。以下は変更があったSmartyタグの中から頻繁につかうものを集めました。
【サイトのURLを表示】
<前バージョン>
<!–{$smarty.const.SITE_URL}–>
<!–{$smarty.const.URL_DIR}–>
<2.11以降>
<!–{$smarty.const.ROOT_URLPATH}–>
【管理画面のディレクトリ】
<前バージョン>
なし
<2.11以降>
<!–{$smarty.const. ADMIN_DIR }–>
【SSL時のサイトURL】
<前バージョン>
<!–{$smarty.const.SSL_URL}–>
<2.11以降>
<!–{$smarty.const.HTTPS_URL}–>
【商品一覧ページで商品IDの参照】
<前バージョン>
<!–{$arrProducts[cnt].product_id}–>
<2.11以降>
<!–{$arrProduct.product_id|u}–>
【商品一覧ページで商品名の取得】
<前バージョン>
<!–$arrProducts[cnt].name–>
<2.11以降>
<!–{$arrProduct.name}–>
【商品一覧ページで一覧メインコメントを取得】
<前バージョン>
<!–{$arrProducts[cnt].main_list_comment}–>
<2.11以降>
<!–{$arrProduct.main_list_comment}-–>