新しいクライアントを得るのが容易ではないことは皆さんご承知のとおりです。しかし、一度仕事を請け負ったクライアントがいる場合はチャンスがあります。つまり、制作したサイトに対して、新しい機能・サービスを追加する方向へ持って行けば良いのです。幸い、ウェブデザインの観点から見ると、クライアントが必要とするであろう追加機能・サービスは多くあります。 もし、あなたがこれらのサービスのうち1つでも提供できるものがあれば、クライアントにとっても嬉しいことに違いありません。別のデザイナーを見つける手間が省けるのですから。
今回から、クライアントに対してウェブデザイン上で提供できる10の機能・サービスを紹介していきます。これらすべてをクライアントに提供できればベストですが、その必要はありません。1つだけであっても、クライアントのためになることは間違いありません。少しずつ小出しにして、長いつきあいを続けるのも良いかもしれません。
【1.継続的なメンテナンス】
多くのクライアントにとって、サイトの保守または軽微な変更は納品後も必要です。クライアントにCMS(コンテンツ管理システム)を含むWebサイトを提供した場合であっても、CMSによるサイト管理に関連する仕事を依頼したいと考えるクライアントもいます。このチャンスを逃さないようにしましょう。クライアントに依存してしまうことにはなりますが、引き続き別案件として仕事を依頼してもらえるという潜在的なチャンスも多く存在していることは間違いありません。
あなたに数人のクライアントがおり、そのクライアント達からの継続した毎月の収益を得ているとします。その収益分を新しいクライアントを見つけ出して得ようとした場合、どれだけの時間と労力が必要になるかは想像に難くありません。あなたがクライアントから得る収益が多ければ多いほど、新しいクライアントを見つける手間が減るのです(もちろん、新規顧客開拓は必要ですが)。
デザイナーの中には、継続したメンテナンスに対して、パッケージを提供する人もいれば、時給換算で提供する人もいます。パッケージの場合は、サイト管理のために(例えば)1カ月当たり一定料金をクライアントに請求することになります。依頼された仕事がこのパッケージ範囲内であれば一定料金ですみますし、超える分については追加料金という形で請求することができます。これはクライアントにとっても分かりやすく、毎月の予算を組む際にも計画が立てやすくなります。もちろん、デザイナーにとっても毎月決まった仕事と収益が得られるので、このようなクライアントを増やしていくべきです。
クライアントによっては、継続的な保守について直接依頼してくることもありますが、大抵そうではありません。関わりを持ったクライアントには、「いつでも電子メールや電話でヘルプやアドバイスを承ります」というような連絡はしておくべきです。そうした小さなことからメンテナンス契約につながるかもしれません。